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KEK 真木晶弘 先生
集中講義、コロキウム 2006/11/20(月)-22(水) のお知らせ

2006/11/20-22
KEK 真木晶弘先生により、
レプトン崩壊、フレーバー非保存の物理に関する
集中講義、学科コロキウムが開催されます。
振るって御参加下さい。

MEG実験ロゴ

日時 2006年11月20〜22日
場所 自然科学研究科 管理棟2階 中会議室 (集中講義)
物理学科 合同講義室 (コロキウム)
時間 11月20日 3, 4限 (13:00 - 16:00)
11月21日 1, 2, 3限 (9:00 - 15:00)

学科コロキウム (合同講義室)(15:30 - 17:00)

11月22日 1, 2限 (9:00 - 12:00)
講義名 集中講義 (自然構造科学専攻 粒子・宇宙物理学特別講義II)

講師


集中講義

物理学科コロキウム

講演内容

集中講義 (自然構造科学専攻 粒子・宇宙物理学特別講義II) 「レプトン崩壊とフレーバー非保存」

素粒子の実証的研究は19世紀末の放射線の発見に始まり、1世紀を経て標準理論が確立された。現在、その標準理論に綻びが見え始めている。これは正に標準理論を越える新しい物理の始まりを意味している。しかし、まだその進むべき方向が明らかになった訳ではない。標準理論に納まらない現象を多数集めることにより正しい方向が見つかるであろう。
 講義では、標準理論成立の過程を振り返り、標準理論を構成する基本的な概念を確認することから始める。標準理論の理解が進んだところで、将来の有望な物理を考える。なぜそれらが有望と考えられているか。それを実証するためにはどのような現象を調べればよいか。特に、レプトン・フレーバーを破る現象の可能性について論じる。できれば、実験的な課題についても考えることにしたい。
物理学科コロキウム 「μ→e+γ 崩壊の高感度探索実験(MEG) 」

永年にわたる膨大な検証実験に耐えてきた素粒子の標準理論も、ようやくそのほころびの徴候が見え始めた。それは検証実験の主流であったハドロンセクターではなく、レプトンセクターのニュートリノ振動に現れた。ニュートリノでは世代間の混合が最大限に生じていることが判明した。これがどのような新しい物理によるのかは、今後の素粒子物理学研究の最重要テーマである。
 レプトンフレーバー数を破る反応はいくつかあるが、μ→e+γ 崩壊や τ→μ+γ 崩壊のような、荷電レプトンの崩壊は、標準理論で期待される分岐比が極めて小さい上に、超対称性大統一理論のような、標準理論を越える新しい理論では現在の実験上限値に近い分岐比が期待される。
 μ→e+γ 崩壊の実験上限値を2桁以上下げる、高い感度の探索研究が、わが国のグループを中心とする国際研究グループ(MEG)によって進められている。実験はスイスのチューリッヒ郊外にあるポールシェラー研究所において進められており、現在、各測定器要素の完成と最終ビームテストが行われている。2007年にはデータ収集が開始される予定である。本セミナーでは、この実験の計画と現状、特に日本グループが開発を進めてきた液体キセノン・カロリメータを中心に報告する。

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